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米高官「イランが譲歩撤回」と見解、核合意協議に暗雲
米国務省高官は、先月29日から行われている核合意を巡るイランとの間接協議について、イランが合意再建に向けて示していた全ての譲歩案を撤回する一方、他国による妥協は維持した上でさらなる要求を行ったと非難した。ウィーンで2019年7月撮影(2021年 ロイター/Lisi Niesner)
[ワシントン 4日 ロイター] - 米国務省高官は、先月29日から行われている核合意を巡るイランとの間接協議について、イランが合意再建に向けて示していた全ての譲歩案を撤回する一方、他国による妥協は維持した上でさらなる要求を行ったと非難した。
米高官は、経済制裁の緩和と引き換えにイランが核開発を制限するという合意を米国はなお復活させたいと強調しつつも、時間が足りないと記者団に指摘。
今回の協議は約5カ月ぶりで、6月に選出されたイラン反欧米派ライシ大統領の代表団とは初めてとなる。イラン前政権による交渉は4─6月に6回行われたが、ライシ師は大統領就任に当たり再協議の準備が必要だとしていた。
米高官は、イランがこの時間を利用して「挑発的に」核開発を加速させ、合意順守を監視する国連監視団を妨害したと述べた。
協議が決裂すれば、中国とロシアが経済的圧力を強めるかどうかは不明だとしながらも、中ロの立場が変化している可能性があるとも指摘。「彼らもまた、イランが譲歩を撤回し、さらなる要求を重ねた状況に驚いた」とし、外交的には失望感を共有しているとの見方を示した。
さらに、次回協議について他国は来週としているが、いつ再開されるか不明だと述べた。米当局者は、再開できなければ別の対応を検討するとし、可能性は低いが軍事的な選択肢も残しているとみられる。