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ASEANはミャンマーへの圧力強める必要、米が訴え
8月3日、ミャンマーの軍事政権が2年以内に総選挙を実施する方針を示したことについて米国務省の高官は、時間稼ぎに過ぎないと述べ、東南アジア諸国連合(ASEAN)は軍事政権への圧力を強める必要があるとの考えを示した。写真はブリンケン米国務長官。7月ワシントンでの代表撮影(2021年/ロイター)
[ワシントン 2日 ロイター] - ミャンマーの軍事政権が2年以内に総選挙を実施する方針を示したことについて米国務省の高官は2日、時間稼ぎに過ぎないと述べ、東南アジア諸国連合(ASEAN)は軍事政権への圧力を強める必要があるとの考えを示した。
ミャンマーも加盟するASEANは今週、閣僚会合を開催する。米国のブリンケン国務長官もオンライン形式で参加する予定。
国務省高官は会合を前に記者団に「ミャンマー政権が時間稼ぎをしているのは明らかで、自分たちに有利なように選挙の日程を先延ばしし続けようとしている」と指摘。「だからこそ、ASEANはこの問題に取り組み、ミャンマーも署名した5つの合意事項の条件を守らなければならない」と語った。
ASEANは4月下旬に、インドネシアの首都ジャカルタでミャンマー情勢を話し合う臨時の首脳会議を開き、暴力の即時停止や特使の派遣など5項目で合意している。
国務省高官は、米国はASEANとの関係強化に向け複数の閣僚級対話などを提案しており、ASEANが早期に同意することを期待していると説明。気候問題がその内の一つだと述べたが、他の分野については明らかにしなかった。
同高官によると、ブリンケン氏は新型コロナウイルス対策における米国の支援継続について説明する。中国・新疆ウイグル自治区や香港、チベットにおける中国の人権侵害問題についても提起するという。
ブリンケン氏は今週、米ASEAN閣僚会合のほか、東アジアサミット閣僚会議、ASEAN地域フォーラムなどにもオンライン形式で参加する。
ブリンケン氏のこうした会合への参加を通じて米国は、影響力を拡大する中国に対抗するため同盟国との連携強化に取り組んでいることを示そうとしている。