ニュース速報

ビジネス

みずほFGの次期社長に木原氏、「企業風土を大胆に変革」

2022年01月17日(月)19時09分

 1月17日、みずほフィナンシャルグループ(FG)は、一連のシステム障害を受け引責辞任する坂井辰史社長(62)の後任に木原正裕執行役(56)を昇格させる人事を発表した。写真は2017年1月、都内で撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 17日 ロイター] - みずほフィナンシャルグループ(FG)の次期社長に就任する木原正裕執行役(56)は17日の記者会見で、一連のシステム障害を起こした同グループは「正念場にある」との認識を示した上で、再発防止のために「企業風土を大胆に変革していきたい」と語った。同社は、坂井辰史社長の体調不良を踏まえ、4月1日と発表していた交代時期を2月に前倒しする。

みずほFGは17日、システム障害を受け引責辞任する経営陣の後任人事を発表した。佐藤康博会長(69)の後任には、4月1日付で今井誠司副社長(59)を充てる。

みずほFGは同日、金融庁に業務改善計画を提出した。システム安定稼働に向けた追加の人員配置やシステム障害分析力の向上、デジタルデバイスの追加配布などを計画に盛り込んだ。

木原次期社長は「(社長として)課せられた使命はシステム、業務の安定稼働の確保」だと述べた上で、業務改善計画を日常に定着させていくことが重要だと説明した。

木原次期社長は木原誠二官房副長官の実兄で、1989年(平成元年)に旧日本興業銀行入行。みずほ証券の常務執行役員などを経て、直近では執行役兼大企業副カンパニー長などを務めている。平成入行の経営トップは3メガバンクで初めてとなる。

今井次期会長は旧第一勧業銀行出身、藤原弘治頭取(60)の後任としての昇格がすでに決まっている加藤勝彦副頭取(56)は旧富士銀行の出身で、みずほ前身の旧3行が主要ポストを分け合う。

みずほ銀では昨年2月から計10回のシステム障害が発生。金融庁が11月に出した業務改善命令では、「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない姿勢」といったガバナンス上の問題が指摘された。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

G7外相、イスラエルとイランの対立拡大回避に努力=

ワールド

G7外相、ロシア凍結資産活用へ検討継続 ウクライナ

ビジネス

日銀4月会合、物価見通し引き上げへ 政策金利は据え

ワールド

アラスカでの石油・ガス開発、バイデン政権が制限 地
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中