ニュース速報

ビジネス

労組優遇の米EV購入支援法案、議会は承認すべきでない=マスク氏

2021年12月08日(水)14時18分

12月6日、米電気自動車(EV)大手テスラのマスクCEOは、バイデン政権が打ち出した労働組合優遇のEV購入支援法案について、財政赤字悪化を招くので議会は承認するべきでないと訴えた。写真は2019年6月、ロサンゼルスで撮影(2021年 ロイター/Mike Blake)

[サンフランシスコ 6日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのマスク最高経営責任者(CEO)は6日、バイデン政権が打ち出した労働組合優遇のEV購入支援法案について、財政赤字悪化を招くので議会は承認するべきでないと訴えた。

この法案には、従業員が労組に所属しているメーカーが米国で生産したEVに対して4500ドルの税額控除を上乗せする仕組みが盛り込まれた。ただテスラや外国メーカーは米国内に労組を持たず、適用対象に入らないことから、マスク氏は批判を強めている。

マスク氏はウォール・ストリート・ジャーナル紙の会合で「正直に言って、法案が可決されない方が事態が良くなるのではないか。私は文字通り、全部の助成措置の撤廃に言及している」と語り、政府は一切手を引いて業界の進歩を邪魔しないのが得策だと付け加えた。

もっともテスラ自体、これまでにさまざまな政府の支援や規制の枠組みの恩恵を受けてきた。例えば2019年以降、同社は排出権取引制度で排出権を売却して30億ドル強を確保している。また政府がゼネラル・モーターズ(GM)再建手続きを進めたおかげで、テスラはカリフォルニア州フリーモント工場を取得することができた。

一方マスク氏は、与党民主党の富裕層に対する課税提案について改めて反対を表明。「有能さを証明してきた人々から資本配分の仕事を奪い取り、非常にみじめな成果しか残してこなかった政府という組織にゆだねるのは、合理的ではない」と説明した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ECB、賃金やサービスインフレを注視=シュナーベル

ビジネス

焦点:連休中の為替介入警戒、取引減で再動意も 米当

ビジネス

LSEG、第1四半期決算は市場予想と一致 MSとの

ワールド

北朝鮮製武器輸送したロシア船、中国の港に停泊 衛星
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中