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イラン、ウクライナ機の撃墜認める「危機時における人的ミス」

2020年1月11日(土)15時10分

イラン軍は11日、国営テレビを通じて声明を発表し、同国で墜落したウクライナ機について、人為的ミスで撃墜したと認めた。写真は8日にテヘラン郊外の墜落現場で撮影。REUTERS

イラン軍は11日、国営テレビを通じて声明を発表し、同国で墜落したウクライナ機について、人為的ミスで撃墜したと認めた。ザリフ外相はソーシャルメディアで、米国の「冒険主義」が遠因と指摘した。

イラン軍は声明で、同機がイラン革命防衛隊の施設に接近していたと発表。その上で、責任者は軍内の司法部門で追及され、責任を取ることになるとした。

ウクライナ国際航空の米ボーイング737型機は8日、イランの首都テヘランのエマームホメイニ空港を離陸した直後に墜落。乗員乗客176人全員が死亡した。[nL4N29D1A7]

イラン軍は声明の中で、犠牲者の遺族に哀悼の意を表明した。

墜落を巡っては、米国とカナダが撃墜されたと主張していたが、イランは当初、撃墜を否定していた。

イランのザリフ外相はツイッターで、「米国の冒険主義によって引き起こされた(米イラン間の)危機時における人的ミス」が惨事につながったと指摘した。

同国のロウハニ大統領もツイッターに投稿し、「この悲惨な過ちに深い遺憾」を表明。「私の思いと祈りはすべての嘆く遺族へ。深い哀悼の意をささげる」とした。

*本文の体裁を整え再送します。

[ドバイ 11日 ロイター]


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