最新記事

政治

これがフィンランドの新内閣 34歳サンナ・マリーン首相ら若手中心の連立発足

2019年12月11日(水)11時25分

北欧フィンランドの新首相にサンナ・マリーン社会民主党党首が10日就任した。現職で世界最年少の首相。写真はマリーン首相が率いる新内閣(2019年 ロイター/LEHTIKUVA)

北欧フィンランドの新首相に、サンナ・マリーン社会民主党党首(34)が10日就任した。現職で世界最年少の首相。他の4党と連立政権を組んでおり5党の党首は全員女性。うち4人が35歳以下だ。

議会は賛成99、反対70でマリーン氏を首相に選出した。

前任のアンティ・リンネ首相は、郵便職員のストライキに対する対応を巡り連立を組む中道左派の中央党から不信任案が提出され、辞任に追い込まれた。

マリーン首相はツイッターで「全ての子どもが何にでもなれ、全ての人間が威厳をもって生きていける社会を作りたい」とした。

新政権は、一連のストライキが収まらない中で発足する。ストによって一部の国内の大手企業では3日間生産が止まっている。

内閣の構成は、12人の大臣が女性。男性は7人にとどまる。中央党のカトリ・クルムニ党首(32)は財務相に就任し、緑の党のマリア・オヒサロ党首(34)は引き続き内務相を務める。左派連合のリー・アンデション党首(32)は教育相に、スウェーデン人民党アンナ・マジャ・ヘンリクソン党首(55)は法相にそれぞれ留任する。

表向きは協調しているようだが、内部では依然として社会民主党と中央党の間に亀裂が残る。左派のマリーン氏は中央党への対応で苦労するとみられる。中央党は膨大な福祉費用を賄うために雇用を押し上げる対策を追求している。

マリーン氏は、連立相手と信頼関係を再構築することが最初の任務だと述べ、「協議が必要だ。直接協議だ」と語った。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191217issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

12月17日号(12月10日発売)は「進撃のYahoo!」特集。ニュース産業の破壊者か救世主か――。メディアから記事を集めて配信し、無料のニュース帝国をつくり上げた「巨人」Yahoo!の功罪を問う。[PLUS]米メディア業界で今起きていること。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

香港の国家安全条例、英では効力なく市民は「安全」=

ワールド

ザッカーバーグ氏個人の責任は認めず、子どものSNS

ビジネス

中国・百度のAIチャットボット「アーニー」、ユーザ

ビジネス

中国新築住宅価格、3月は前年比-2.2% 15年8
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無能の専門家」の面々

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 5

    キャサリン妃は最高のお手本...すでに「完璧なカーテ…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    金価格、今年2倍超に高騰か──スイスの著名ストラテジ…

  • 8

    イスラエル国民、初のイラン直接攻撃に動揺 戦火拡…

  • 9

    甲羅を背負ってるみたい...ロシア軍「カメ型」戦車が…

  • 10

    中国の「過剰生産」よりも「貯蓄志向」のほうが問題.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入、強烈な爆発で「木端微塵」に...ウクライナが映像公開

  • 4

    NewJeans、ILLIT、LE SSERAFIM...... K-POPガールズグ…

  • 5

    ドイツ空軍ユーロファイター、緊迫のバルト海でロシ…

  • 6

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 7

    ロシアの隣りの強権国家までがロシア離れ、「ウクラ…

  • 8

    金価格、今年2倍超に高騰か──スイスの著名ストラテジ…

  • 9

    ドネツク州でロシアが過去最大の「戦車攻撃」を実施…

  • 10

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中