最新記事

米軍事

米韓、在韓米軍駐留費巡る協議わずか1時間で決裂 今年の5倍超増額要求で

2019年11月19日(火)15時45分

韓国外務省は、在韓米軍の駐留経費の分担を巡る韓国と米国の協議が決裂したと明らかにした。韓国では、同国に経費負担の大幅増額を迫る米国に世論の反発が強まっていた。写真は米国のエスパー国防長官らと、韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相ら。15日、ソウルで撮影(2019年 ロイター/Chung Sung-Jun)

韓国外務省は19日、在韓米軍の駐留経費の分担を巡る韓国と米国の協議が決裂したと明らかにした。韓国では、同国に経費負担の大幅増額を迫る米国に世論の反発が強まっていた。

両国は互いに、相手側が駐留経費の負担で公平かつ妥当な歩み寄りをする用意ができていなかったと主張。66年にわたり同盟関係を保つ両国の意見対立が公になるのはまれだ。

韓国外務省は「われわれは、駐留経費の負担割合を定める従来の特別措置協定(SMA)の枠組み内で検討すべきとの立場だったが、米国は新たな区分を創設して、(韓国側の)防衛費負担を大幅に増やすべきとの考えだった」と説明した。

一方、米国の交渉責任者ジェームズ・デハート氏は会見で、米国が協議を切り上げた理由は「韓国に再検討の時間を与えるためだった」と説明。「同盟の精神の下で、相互に受け入れられる合意に向けて双方が取り組めるような新たな提案が出てくることを望む」とした。

その上で、「残念ながら、韓国の交渉チームの提案は、公平な負担に向けた米国の要求にこたえるものではなかった」と述べた。

韓国メディアによると、米韓の交渉官は終日続ける予定だった協議をわずか1時間で終了したという。

トランプ大統領は以前から、同盟国の防衛費負担が不十分と不満を述べてきた。今月、韓国の国会議員が米当局者から来年の在韓米軍駐留経費の負担を今年の5倍超となる50億ドルに増額するよう要請されたと明らかにし、韓国国内に衝撃が走った。

韓国外務省は米国が提案した新たなコスト区分に関するコメントを差し控えた。

韓国の法律では、軍の経費負担合意は議会の承認を得る必要があるが、与党議員は今週、従来の合意の原則や枠組みから逸脱する「いかなる協議結果の承認も拒否する」と訴えていた。

[ソウル 19日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191126issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

11月26日号(11月19日発売)は「プラスチック・クライシス」特集。プラスチックごみは海に流出し、魚や海鳥を傷つけ、最後に人類自身と経済を蝕む。「冤罪説」を唱えるプラ業界、先進諸国のごみを拒否する東南アジア......。今すぐ私たちがすべきこととは。


ニュース速報

ビジネス

訂正:米エアビーアンドビー、1日の宿泊予約が100

ビジネス

アングル:日銀に迫るコロナ「秋の陣」、感染急増で景

ワールド

台湾、海外に民主主義をアピール 投資・人材を誘致へ

ワールド

「GoTo」進め方、明日の分科会で専門家が分析し国

MAGAZINE

特集:台湾の力量

2020-7・21号(7/14発売)

コロナ対策で世界に存在感を示し、中国相手に孤軍奮闘する原動力を探る

人気ランキング

  • 1

    中国のスーパースプレッダー、エレベーターに一度乗っただけで71人が2次感染

  • 2

    新型コロナの起源は7年前の中国雲南省の銅山か、武漢研究所が保管

  • 3

    抗体なくてもT細胞が新型コロナウイルス退治? 免疫システムで新研究

  • 4

    香港国家安全法という中国の暴挙を罰するアメリカの…

  • 5

    インドネシア、地元TV局スタッフが殴打・刺殺され遺体…

  • 6

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 7

    「BCGは新型コロナによる死亡率の軽減に寄与している…

  • 8

    中国・三峡ダムに「ブラックスワン」が迫る──決壊は…

  • 9

    マスク姿で登場したトランプ米大統領とジョンソン英…

  • 10

    東京都、新型コロナウイルス新規感染206人 4日連続2…

  • 1

    「金正恩敗訴」で韓国の損害賠償攻勢が始まる?

  • 2

    中国・長江流域、豪雨で氾濫警報 三峡ダムは警戒水位3.5m超える

  • 3

    東京都、新型コロナウイルス新規感染206人 4日連続200人台、検査数に加え陽性率も高まる

  • 4

    科学者数百人「新型コロナは空気感染も」 WHOに対策求…

  • 5

    中国・三峡ダムに「ブラックスワン」が迫る──決壊は…

  • 6

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 7

    生き残る自動車メーカーは4社だけ? 「ゴーン追放後…

  • 8

    世界へ広がる中国の鉱物資源買収 オーストラリア・カ…

  • 9

    「香港国家安全法」に反対の立場を取ったトルドーに…

  • 10

    新型コロナの起源は7年前の中国雲南省の銅山か、武漢…

  • 1

    中国・三峡ダムに「ブラックスワン」が迫る──決壊はあり得るのか

  • 2

    「金正恩敗訴」で韓国の損害賠償攻勢が始まる?

  • 3

    国家安全法成立で香港民主化団体を脱退した「女神」周庭の別れの言葉

  • 4

    中国・長江流域、豪雨で氾濫警報 三峡ダムは警戒水位3…

  • 5

    科学者数百人「新型コロナは空気感染も」 WHOに対策求…

  • 6

    世界最大の中国「三峡ダム」に決壊の脅威? 集中豪…

  • 7

    中国・超大国への道、最大の障壁は「日本」──そこで…

  • 8

    孤立した湖や池に魚はどうやって移動する? ようや…

  • 9

    東京都、新型コロナウイルス新規感染107人を確認 小…

  • 10

    東京都、新型コロナウイルス新規感染206人 4日連続2…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月
  • 2020年4月
  • 2020年3月
  • 2020年2月