最新記事

アフガニスタン

アフガン和平でも「壊し屋」発揮したトランプという人災

Trump Put 'More Planning' Into Beauty Pageants Than Taliban Talks

2019年9月10日(火)15時30分
ジェイソン・レモン

トランプのツイートを受け、タリバンの幹部(匿名)はNBCニュースに対し、トランプの言い分は不正確だと言った。トランプのツイートよりも前に、極秘会談への招待を断ったのはタリバンのほうだと主張した。

「我々は(アメリカのアフガニスタン和平担当特別代表である)ザルメイ・ハリルザドに何度も、アシュラフ・ガニと彼が率いる政権を正当な政府と認めていないと伝えてきた。だから今回、彼らとの直接協議を断った」と、カタールを拠点にしているタリバンの幹部はNBCに語った。それが「大統領を怒らせ、それが和平協議の中止を招いたのだろう」とこの人物は語った。

マイク・ポンペオ米国務長官は8日、テレビ番組のインタビューの中で、和平交渉は当面の間、中止すると語った。

「タリバンが行儀よくしないのなら、トランプ大統領は圧力をかけ続ける。アメリカは、アフガニスタンで懸命に戦っている治安部隊への支援を続ける」と、ポンペオはCNNの番組「ステート・オブ・ザ・ユニオン」のインタビューに対して語った。

トランプがタリバンの幹部を招いたことについては、とりわけそのタイミングが2001年に同時テロが起きた9月11日にあまりに近いことから、多くの批判の声が上がっている。アメリカは同時テロの後、テロの首謀者であるアルカイダとその指導者ウサマ・ビンラディンをかくまった当時のタリバン政権を妥当すべく、アフガニスタンに侵攻した。

(翻訳:森美歩)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=下落、予想下回るGDPが圧迫

ビジネス

再送-〔ロイターネクスト〕米第1四半期GDPは上方

ワールド

中国の対ロ支援、西側諸国との関係閉ざす=NATO事

ビジネス

NY外為市場=ドル、対円以外で下落 第1四半期は低
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中