最新記事

北朝鮮

韓国ステルス戦闘機に対抗して、北朝鮮が開発する「特別兵器」って何?

North Korea Warns it Will Develop Special Weapons

2019年7月12日(金)14時23分
ロディリー・ドウラー

韓国上空を演習飛行する米軍のF35Aステルス戦闘機 Josh Rosales/U.S. Air Force/REUTERS

<韓国軍が米製ステルス戦闘機40機を配備する計画に北朝鮮が猛反発。対抗して「特別兵器」を開発すると警告した......>

北朝鮮は、アメリカ製の最新鋭ステルス戦闘機F35Aの配備を韓国が進めていることに反発して、F35Aを破壊することが可能な「特別兵器」を開発すると警告した。

韓国側は、6月30日のドナルド・トランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の電撃的な板門店での首脳会談によって、南北間の対話も進展するだろうと期待していた。しかし南北間の関係改善には、今や暗雲が立ち込めている。

<参考記事>北朝鮮、300カ所以上で公開処刑を実施か......子供に「見学」強制も

今月11日付けの朝鮮中央通信は、北朝鮮外務省の米国研究所政策研究室長による談話として、韓国当局が融和と協調をうたいながら、その一方でアメリカからさらに兵器を購入していると批判した。

「『見えない殺人兵器』とも呼ばれるF35Aの配備が、隣国への軍事的優位を確保する目的であることは疑いの余地がない。特に朝鮮半島有事に際して北朝鮮侵攻の『突破口』を開くためのものだ」と、談話では述べられている。

またF35A配備に対抗して、「殺人兵器を無効にする『特別兵器』の開発と実験を行わざるを得ない」とも警告している。ただしこの「特別兵器」が何を指すかは談話では言及していない。アメリカを刺激する長距離弾道ミサイルなどではなく、短・中距離ミサイルなど攻撃範囲が限られた「戦術兵器」を指すと見られる。

<参考記事>自殺者数、米軍兵力、初任給... 韓国のリアルを10の数字から知る

「アメリカを喜ばせる意図」

韓国は、米ロッキード・マーティンからF35A、40機を68億ドルで購入する契約を結んでいる。購入計画は、北朝鮮からの軍事的脅威が高まっていた2014年に当時の情勢を受けて発表された。

F35Aはレーダー回避能力の他、広範囲で使用可能な誘導兵器による対地攻撃や制空ミッションの実行が可能で、実戦配備されれば、旧式戦闘機からなる北朝鮮の空軍力に対して韓国は大幅に優位に立つことができる。

2014年以降、南北間の緊張は緩和していたが、韓国はF35Aの配備計画はそのまま継続していた。

韓国軍当局によると、2021年末までには40機すべてのF35Aが実戦配備される見込み。このうち最初の2機は今年3月に韓国に到着していて、続く2機もこの数週間で到着する予定となっている。

また11日の談話で北朝鮮は、韓国のアメリカ製戦闘機の購入は、「アメリカを喜ばせる意図ではあるが、南北間の軍事的緊張を悪化させる極めて危険な行為だ」とも非難している。

20190716issue_cover200.jpg
※7月16日号(7月9日発売)は、誰も知らない場所でひと味違う旅を楽しみたい――そんなあなたに贈る「とっておきの世界旅50選」特集。知られざるイタリアの名所から、エコで豪華なホテル、冒険の秘境旅、沈船ダイビング、NY書店めぐり、ゾウを愛でるツアー、おいしい市場マップまで。「外国人の東京パーフェクトガイド」も収録。


MAGAZINE

特集:日本人が知るべきMMT

2019-7・23号(7/17発売)

アメリカの政治家が声高に主張する現代貨幣理論(MMT)は経済学の「未来の定説」になり得るのか

人気ランキング

  • 1

    子宮内共食いなど「サメの共食い」恐怖の実態

  • 2

    巨大なホホジロザメが一匹残らず逃げる相手は

  • 3

    シャチがホホジロザメを餌にし始めた

  • 4

    家畜のブタが人食いブタに豹変──ロシア

  • 5

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、…

  • 6

    マイナス40度でミニスカ女子大生の脚はこうなった

  • 7

    中国にいたパンダに石を投げる愚か者(再生1億回)

  • 8

    苦境・韓国の中国離れはトランプに大朗報

  • 9

    韓国・文在寅大統領「対北朝鮮制裁違反という日本の…

  • 10

    異例の猛暑でドイツの過激な「ヌーディズム」が全開

  • 1

    子宮内共食いなど「サメの共食い」恐怖の実態

  • 2

    輸出規制、韓国政府の無策を非難する韓国メディア

  • 3

    同性愛を公言、ヌードも披露 女子サッカー米代表のミーガン・ラピノー

  • 4

    日本の重要性を見失った韓国

  • 5

    国歌斉唱で胸に手を当てる、なでしこジャパンに違和感

  • 6

    異例の猛暑でドイツの過激な「ヌーディズム」が全開

  • 7

    トランプ亜流にも劣る、韓国への素材輸出規制

  • 8

    4万年前の線虫も......氷河や永久凍土に埋もれてい…

  • 9

    韓国より低い日本の最低賃金 時給1000円払えない企…

  • 10

    巨大なホホジロザメが一匹残らず逃げる相手は

  • 1

    世界最大級のネコ、体重320キロのアポロを見て単純に喜んではいけない

  • 2

    自撮りヌードでイランを挑発するキム・カーダシアン

  • 3

    若年層の頭蓋骨にツノ状の隆起ができていた......その理由は?

  • 4

    異例の猛暑でドイツの過激な「ヌーディズム」が全開

  • 5

    日本の重要性を見失った韓国

  • 6

    マイナス40度でミニスカ女子大生の脚はこうなった

  • 7

    2100年に人間の姿はこうなる? 3Dイメージが公開

  • 8

    テスラの半自動運転システムで居眠りしたまま高速を5…

  • 9

    地下5キロメートルで「巨大な生物圏」が発見される

  • 10

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
ニューズウィーク日本版編集部員ほか求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2019年7月
  • 2019年6月
  • 2019年5月
  • 2019年4月
  • 2019年3月
  • 2019年2月