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貿易独メルケル首相と中国・李克強首相が貿易取引で合意 自由貿易維持で連携
7月9日、ドイツのメルケル首相(写真左)と同国を訪問した中国の李克強首相(右)が会談を開き、200億ユーロ規模の取引で合意した。(2018年 ロイター/Hannibal Hanschke)
ドイツのメルケル首相と同国を訪問した中国の李克強首相が9日、会談を開き、200億ユーロ(235億1000万ドル)規模の取引で合意した。両首脳は米国との貿易戦争が本格化する中、多国間の貿易秩序に関与していく姿勢を強調した。
今回中国側との契約に合意したドイツ企業は、総合エンジニアリングのシーメンス、自動車のフォルクスワーゲン、化学のBASFなど。
メルケル氏は李氏との共同会見で、両国が世界貿易機関(WTO)の規則に基づくシステム維持を求めているとし、「すべての国がそのルールに従えば、さまざまな国がウィン・ウィンの状況となるのが多国間の相互に依存するシステムだ」と述べた。
李氏は、保護主義に立ち向かう必要性を強調し、自国が一段と発展するために安定的で平和的な枠組みが必要で、自由貿易でのみ実現可能と説明。「一国主義に反対する」と述べた。
ドイツのショルツ財務相は、中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁と、ドイツの銀行に中国金融部門への市場アクセスを速やかに認めることで一致した。経済紙ハンデルスブラットが、関係筋の話として伝えた。
同紙によると、中国政府は、同国内でドイツ企業・団体が近く人民元建て債券を発行できるようになるとも表明したという。
欧州連合(EU)と中国は今月16、17日に北京で首脳会議を開く。メルケル氏は首脳会議について、投資の保護のほか、世界的な貿易紛争の拡大防止につながるよう求めると述べた。
メルケル氏は、中国について「実にタフで非常に野心を持った競争相手」と指摘した。
李氏は、中国が海外からの投資にさらなる門戸を開くと表明。保険や債券市場を海外投資家に開放する用意があるとし、ドイツ企業が中国で事業を行うに当たり自社技術を失うと懸念する必要がないよう、知的財産権の保護を保証するとした。
メルケル氏は、中国金融市場の開放を歓迎したが、一段の取り組みも求めた。
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