最新記事

スマートフォン

iPhoneXを超えた格安スマホ「ワンプラス6」

2018年6月20日(水)16時45分
ジェームズ・ヘザリントン

ワンプラス6は防水ではないが防滴だし、イヤホンジャックもついて値段はiPhoneXの半分だ ONEPLUS

<ハイエンドスマホ並みの基本性能を誇りつつ価格は半分に抑えた中国スマホメーカー、ワンプラスの新たな旗艦モデルは、アップル主導の高値傾向に終止符を打つかも>

中国メーカーワンプラスの新たなフラッグシップモデル「ワンプラス6」が発売されてほぼ1カ月。聞こえてくるのは、おおむね賞賛の声だが、その大半はきわめて手頃な値段ゆえだ。529ドルから、という価格は、iPhoneXのほぼ半額に近い。

だが500ドル台のスマホはすでにたくさん出回っている。ワンプラス6はどこが違うのか。

実は「ネバー・セトル(決して現状に満足しない)」という同社のキャッチフレーズにふさわしく、このスマホは驚くべき低価格を実現しながら、犠牲にしたものがほとんどないのだ。

もちろん完璧なスマホとはいえないし、省かれた機能もある。だがコスパから言えば、ワンプラス6は現時点で購入できる最高のスマホかもしれない。

ワンプラス6の登場は、アップルとサムスンの2強時代と、上位機種の価格上昇傾向に終止符を打つかもしれない。その5つの理由を紹介しよう。

圧倒的な低価格

ワンプラス6を、15年に発売されたiPhone 6S Plusと比べてみよう。iPhone 6S Plusはワンプラス6よりも3年古い機種で、スクリーンの性能も劣る(有機ELではなく液晶)。カメラの性能は優れているが、CPU性能ではかなり劣っている。ベンチマークアプリ「ギークベンチ」によるiPhone 6Sのマルチコア性能のスコアは、ワンプラス6の半分以下だ。

だがiPhone 6S Plusのベーシックモデルは549ドルで、ワンプラスより20ドルも高い。

イヤホンジャック搭載

ワンプラス6には生活防水機能はあるが、iPhoneXやサムスンのギャラクシー S9のように公式なIP規格の防水認証は受けていない。でも気にすることはない。イヤホンジャックがあるのだから。

アップルはiPhone7からイヤホンジャックを廃止してしまった。でも、人々はまだイヤホンジャックを求めている。防水機能よりイヤホンジャックを優先するというワンプラスの選択は賢明だった。スマホを水に落とすことなんて、あるとしても1~2回がいいところ。でも、イヤホンジャックは毎日使うものだ。

そして、イヤホンジャックのないスマートフォンの数が増えれば、搭載しているモデルは、ますます魅力的になる。

プレミアム感

ガラス製背面パネル、魅力的な端末カラー・オプション、フル6.3インチスクリーンなど、ワンプラス6にはハイエンドのプレミアム・フラッグシップモデルらしさが満載だ。見た目も高級感にあふれている。ミッドナイトブラックの背面ガラスにはS字の模様が施され、照明の加減によって浮かび上がる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ中部にロシアミサイル攻撃、8人死亡 重要

ワールド

パキスタンで日本人乗った車に自爆攻撃、全員無事 警

ビジネス

英小売売上高、3月は前月比横ばい インフレ鈍化でも

ビジネス

日産、24年3月期業績予想を下方修正 中国低迷など
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 6

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 10

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中