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米中関係

トランプの仕掛けた貿易戦争、中国企業に長い影 おもちゃから幹細胞培養ロボまで

2018年5月14日(月)18時15分

5月4日、中国製造業の広い範囲で貿易戦争の脅威が広がっている。米国からの受注減により他国向け輸出にシフトしたり、工場拡張計画を中止したりする企業が出る一方、残る企業も先行き不透明感に頭を悩ませている。写真は北科生物の創業者フー・シアン会長。2014年、深センで撮影(2018年 ロイター)

中国製造業の中心地である深センに複数のハイテク研究所を構える北科生物は、がん治療に役立つ医療ロボットを開発しており、米国など海外市場へ製品輸出する大掛かりな計画を抱いていた。

だが、計画はいまや危機に瀕(ひん)している。

米中貿易戦争の脅威が高まる中で、トランプ米政権が明らかにした厳しい関税対象となる多数の製品リストに、細胞治療に用いられる幹細胞培養を支援するロボットも含まれているからだ。

すでに北科生物では、米関税の影響を開発計画や次年度の発注予定に織り込みつつあり、米国からの受注低下を補うために新たな市場を開拓するよう、営業部門に指示している。

北科生物は、幹細胞関連技術における中国トップ企業であり、政府支援を受け、海外との長年の取引関係もある。同社の状況は、今月3日から4日にかけて北京で行われた米中通商協議を経て、中国の企業社会が直面している現実を浮き彫りにした。

ムニューシン米財務長官と中国の劉鶴副首相の主導により進められた今回の通商協議は、世界2大経済大国による対決姿勢を緩和し、両国の企業に混乱を招く全面的貿易戦争の回避を目的としていた。

貿易紛争を巡り両国がコンセンサスに達した領域もいくつかあったが、「比較的大きな」対立点もあった、と新華社通信は伝えている。

今回の協議は、貿易摩擦が強まりつつある中で行われた。中国の貿易産業関係者5人によれば、中国の主要輸入港では、すでに米国からの生鮮果実の輸入に対するチェックが厳しくなっているという。

一方、中国の製造業界も貿易紛争の行方に神経を尖らせている。

「米中間で発動される制裁措置は、明らかにわれわれに大きな影響を与えるだろう」と、北科生物の創業者フー・シアン会長は深センにある本社で語った。「われわれは完全に自動化された細胞培養ロボットを開発しており、これは制裁関税の対象に入る」

さらに、同社は米国バイヤーからかなりの引き合いを受けており、これにも大きな影響が出る可能性がある、と同会長は付け加えた。

同社の機械は、さまざまなロボット部品が組み込まれ、細胞培地を移動させ、成長に合わせて調整された環境が維持できる。

米国は1300を超える中国製品に対し25%の懲罰的な関税を課す構えを見せており、これには医療機器、ロボット、ミシンなど総額500億ドル(5.45兆円)相当の製品が含まれる。これは米国によるアルミや鉄鋼製品に対する制裁関税に続く動きだ。

米国による制裁関税は、60日に及ぶ協議期間を経た後、6月に発動される。中国は、大豆や航空機など米国の主要輸出品に対する関税を含めた同様の措置による報復を行うと警告している。

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