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セックスドールに中国男性は夢中

2018年1月24日(水)16時10分
メイ・フォン(ジャーナリスト)

しかし人形がリアルな人間に近づけば近づくほど、かえってリアルな女性の人間性を傷つけることになるのではないか。例えば他趣は「ワンダーウーマン」から「香港の女子学生」までいろいろなタイプの人形をそろえていたが、顔はどれも無表情で、本物の人間と作り物の中間の「不気味の谷」といわれる領域の顔だった。もしももっと人間ぽくなれば、それこそ本物の女性と性欲満足マシンの境界は曖昧になる。

中国にあるロボット製造会社でも、限りなく「本物に近い」女性ロボットの開発が進んでいる。安徽省合肥にある中国科学技術大学が開発したロボット佳佳(ジアジア)はスカイプを通じて、ぎこちないながらも米ワイアード誌の記者ケビン・ケリーの取材に答えることができた。

華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)のエンジニアだった鄭佳佳(ジョン・ジアジア)は16年に、自分の作ったロボットに瑩瑩(インイン)と名付け、彼女と「結婚」してしまった。いずれは一緒に散歩したり、家事をこなしたりできるように改良するつもりだ。

今の中国は、出生率の向上と人手不足の解消に必死で取り組んでいる。しかし悲しいかな、どんなに精巧なセックスドールにもできない仕事が1つある。ピットウッドが言うように「子供を産むこと」だ。

From Foreign Policy Magazine

<本誌2018年1月23日号掲載>

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