ニュース速報

ワールド

台湾、今年の成長率予想1.67%に引き下げ 5年ぶり低成長

2020年05月28日(木)19時34分

 5月28日、台湾の行政院(内閣)主計総処は、2020年の成長率を5年ぶりの低水準となる1.67%と予想した。写真は1日撮影(2020年 ロイター/Ann Wang)

[台北 28日 ロイター] - 台湾の行政院(内閣)主計総処は28日、2020年の成長率を5年ぶりの低水準となる1.67%と予想した。新型コロナウイルス危機で貿易や個人消費、雇用が打撃を受けている。

主計総処は2月に今年の成長率を2.37%と予想。しかし4月に朱沢民・主計長が立法院(議会)に1.3─1.8%への下方修正になる可能性を示していた。

28日発表した第1・四半期域内総生産(GDP)改定値は前年比1.59%増で、速報値(1.54%増)から若干上方修正された。

2020年のインフレ率予想はプラス0.62%からマイナス0.32%に下方修正された。

主計総処によると、新型コロナは消費を直撃し、とりわけサービス業、観光業が大きな痛手を受けた。一方、感染防止策として在宅勤務をする人が増えたことなどを背景に、電子機器への旺盛な需要が世界的に続き、経済への打撃をある程度相殺したという。

主計総処の朱沢民・主計長は、新型コロナの影響は今年の経済成長率をこれまでのところ2.1%ポイント押し下げているが、台湾は1%を上回る経済成長を「何の問題もなく」維持できるとの見解を示した。

4月の台湾の輸出受注は、市場の予想に反して2カ月連続で増加した。新型コロナの感染拡大を受けてラップトップといったテレワーク関連機器の需要が堅調だった。

主計総処は、ほとんどの国が夏から秋にかけて新型コロナ関連の制限措置を解除すると予想する一方、台湾の経済成長にとって感染の動向は主要な不確定要素だと指摘した。

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

G7外相、イスラエルとイランの対立拡大回避に努力=

ワールド

G7外相、ロシア凍結資産活用へ検討継続 ウクライナ

ビジネス

日銀4月会合、物価見通し引き上げへ 政策金利は据え

ワールド

アラスカでの石油・ガス開発、バイデン政権が制限 地
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中