ニュース速報

ワールド

新型コロナとの戦い、非常に厳しい2週間になる=トランプ米大統領

2020年04月01日(水)12時30分

 3月31日、トランプ米大統領は米国民に対し、新型コロナウイルスとの戦いで非常に厳しい2週間になると語り、4月いっぱいは社会的距離に関する連邦指針に従うよう求めた(2020年 ロイター/Tom Brenner)

[ワシントン 31日 ロイター] - トランプ米大統領は31日、米国民に対し、新型コロナウイルスとの戦いで非常に厳しい2週間が待ち受けていると語り、4月いっぱいは感染拡大を抑えるための行動指針に従うよう求めた。

ホワイトハウスでの記者会見で「米国民が向こう30日間指針に従うことが極めて重要だ。これは生死にかかわる問題だ」と述べた。「米国民には、今後待ち受ける試練の日々に備えてほしい」とし、その後は光明が見えてくるだろうと予想した。

トランプ氏は29日、感染拡大を抑えるための行動指針の適用期限を4月30日に延長していた。10人超の集まりや外食、出勤、高齢者福祉施設の訪問などを自粛し、衛生対策を実施するよう米国民に求めている。

ホワイトハウスの新型コロナ対策顧問を務めるデボラ・バークス氏は記者会見で、新型コロナ感染の広がりをモデル化した図表を示し、今後数カ月間で死者が10万─24万人に増えるとの予測を例示。国民が指針に従うとの前提でも同水準まで死者が増える計算で、対策が取られていなければ最大で220万人が死亡するとの推計も示された。また、全米の死者数は今後も増え、4月半ば前後にピークに達すると予想されている。

バークス氏は「すぐに効く薬もワクチンも治療法もない。効果があるのは行動のみだ。各人の行動により、今後30日間でこのパンデミックの状況を変えることができる」と強調した。

ペンス副大統領は、感染拡大阻止のための指針は効果を表していると指摘。「弱気になるべきではない」と語った。

トランプ氏は向こう30日間の自身の予定について、大半はホワイトハウスで過ごすと説明。また、政府が、ブラジルへの渡航制限を検討していると明らかにした。

米政府はこれまで、健康な人はマスクを着用しないよう促してきたが、トランプ氏はこの日、健康な人でも防護具が必要との考えを表明。ただ、医療従事者がマスクを確保できるよう、スカーフの着用を勧めた。

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中