ニュース速報

ワールド

米中が「第1段階」通商合意、関税発動猶予 米農産物購入拡大へ

2019年12月15日(日)16時08分

FILE PHOTO: U.S. President Donald Trump and China's President Xi Jinping shake hands after making joint statements at the Great Hall of the People in Beijing, China, November 9, 2017. REUTERS/Damir Sagolj/File Photo - RC2WTD97FHOF

[北京/ワシントン/上海 15日 ロイター] - 米中両政府は13日、「第1段階」の通商合意に至った。トランプ米大統領は15日に予定していた対中追加関税の発動を見送り、発動猶予と引き換えに中国は米農産物の購入を拡大していくと強調。さらに「第2段階」の合意に向けた交渉を直ちに開始すると表明した。

第1段階合意を受け、中国は15日に予定していた一部の米国製品に対する追加関税の発動を見送った。

合意文書は来年1月の第1週にワシントンで米中の首席交渉官によって署名される見込み。

トランプ氏は13日、ツイッターで「米中は非常に大規模な第1段階協定で合意した。中国は多大な構造的変革の実施や農産物、エネルギー・製造業製品などの大量購入で合意した」と述べた。

米国は1600億ドル相当の中国製品に対する関税発動を見送るとともに、1200億ドル相当の製品に対する関税を従来の15%から7.5%に引き下げる。同時に2500億ドル相当の製品については25%の関税を維持する。

ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は13日、記者団に対し、中国が今後2年で米国の製品・サービスの購入を2000億ドル増やすことで合意したと説明した。貿易戦争が始まる前の中国の2017年の米国からの購入実績額は1300億ドル。

ライトハイザー氏によると、中国は2017年の購入実績額である240億ドルを基準とし、向こう2年間で米国産の農産物を320億ドル追加購入するという。また、中国の購入には特定の対象や目標があるものの、公表すると市場を歪める恐れがあるため、公表はしないとした。

トランプ氏は、中国が購入する米農産物の金額は500億ドル相当に達する公算が大きいと指摘。さらに第2段階の合意に向け残りの関税を交渉のカードに利用する考えを示した。中国は次の交渉を直ちに開始することを望んでおり、自分も同意見だと語った。

米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は、中国が第1段階の通商合意の条件を履行しない場合、米国は関税を含む措置を講じると警告。合意を巡って不和が生じ解決が不可能になれば「何らかの措置が取られる。合意条件を履行させる手段として関税措置が取られる可能性もある」と述べた。[nL4N28N3RD]

中国政府も13日、米国が対中追加関税の段階的な撤回で合意したと発表。第1段階の合意に向け大きく前進したとし、中国内の外資系企業や米国内の中国企業に対する保護が拡大すると表明した。

廖岷財政次官は会見で、両国が第1段階の協定の文言で合意したとした上で「関税の撤回は貿易交渉における中国の懸念の核心部分だ」と強調した。だが、中国が合意した米国からの購入規模には触れなかった。

農業省や中国国家発展改革委員会(NDRC、発改委)の幹部らは中国が米国産の小麦、米、コーンの購入や米国からのエネルギー・医薬品などの輸入を拡大すると明言したが、規模や金額などは明らかにしなかった。

*内容を追加しました

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

ニュース速報

ビジネス

ドル2週間ぶり安値から反発後に失速

ビジネス

円高リスク、米大統領選が開幕=来週の外為市場

ビジネス

アングル:日銀ETF貸付が4月開始、流動性向上に期

ワールド

英とEU、「最低限の協定」でも交渉は複雑 日程厳し

MAGAZINE

特集:CIAが読み解くイラン危機

2020-1・28号(1/21発売)

40年にわたる対立の起源はどこにあるのか── 元CIA工作員が歴史と戦略の視点から分析

人気ランキング

  • 1

    韓国で強まる、日本の放射能汚染への懸念

  • 2

    文在寅の2032年夏季五輪(南北共同招致)計画に、アメリカから大批判「現実からズレすぎ」

  • 3

    世界最古級の「千年企業」が幾つも......日本の老舗の強さの根源は同族経営にあり

  • 4

    日本の高齢者のITスキルが、世界の中でも著しく低い…

  • 5

    「ゴーンは無罪の可能性高い」元特捜部検事が語る

  • 6

    教育は成功、でも子育ては失敗! 親の仕事は教育で…

  • 7

    「ブラック・プリンセス」メーガン妃は人種差別の被…

  • 8

    放射線治療中、目が発光している様子がはじめて撮影…

  • 9

    ヒトの老化は、34歳、60歳、78歳で急激に進むことが…

  • 10

    新型肺炎の真実を伝える調査報道記者は、中国にはも…

  • 1

    ゴーン逃亡のレバノンが無政府状態に、銀行も襲撃される

  • 2

    訪韓日本人数が訪日韓国人数を上回った ......その内実は

  • 3

    英王室に爆弾を放り込んだスーパーセレブ活動家メーガン妃の野心

  • 4

    韓国で強まる、日本の放射能汚染への懸念

  • 5

    韓国・文在寅政権──モンスターになってしまったモン…

  • 6

    文在寅の2032年夏季五輪(南北共同招致)計画に、ア…

  • 7

    オーストラリア森林火災、「ウォンバットが野生動物…

  • 8

    教育は成功、でも子育ては失敗! 親の仕事は教育で…

  • 9

    世界最古級の「千年企業」が幾つも......日本の老舗…

  • 10

    TWICEリーダー、ジヒョの発言で炎上した「웅앵웅」とは…

  • 1

    ゴーン逃亡のレバノンが無政府状態に、銀行も襲撃される

  • 2

    日本不買運動で韓国人が改めて思い知らされること

  • 3

    韓国、長引く不況を「ノージャパン運動」が覆い隠す

  • 4

    複数の海外メディアが行くべき旅行先として日本をセ…

  • 5

    トランプが52カ所攻撃するなら、イランは300カ所攻撃…

  • 6

    韓国の自動車が危ない?

  • 7

    イラン軍司令官を殺しておいて本当の理由を説明しよ…

  • 8

    ヒトの老化は、34歳、60歳、78歳で急激に進むことが…

  • 9

    英王室に爆弾を放り込んだスーパーセレブ活動家メー…

  • 10

    訪韓日本人数が訪日韓国人数を上回った ......その内…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
ニューズウィーク日本版試写会ご招待
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!