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イタリア閣僚、2019年度予算を協議 債務削減と財政安定で一致
8月13日、イタリアのコンテ首相は主要閣僚と2019年度予算について協議し、財政安定を維持するとともに公的債務を削減する方針で一致した。写真は経済相(右)と話す同首相(左)。6月にローマで撮影(2018年 ロイター/Tony Gentile)
[ローマ 14日 ロイター] - イタリアのコンテ首相は13日に主要閣僚と2019年度予算について協議し、財政安定を維持するとともに公的債務を削減する方針で一致した。首相府が声明で明らかにした。
コンテ首相は連立与党の「同盟」、「五つ星運動」の党首およびトリア経済・財務相と経済情勢や予算について協議した。
声明によると、19年度予算案は「政府の経済目標と財政安定、とりわけ債務の対国内総生産(GDP)比率低下の道筋継続を両立」するものになる。
市場ではこのところ、トルコリラ急落の影響波及やイタリア政府の歳出計画を巡る懸念からイタリアの株式や国債が売られる展開となっていたが、債務削減の方針が示されたことを受けてこうした圧力が後退した。
DZバンクのストラテジスト、アンディ・コッサー氏は「債務の対GDP比率を対処すべき問題として(政府が)認識していることは前向きに捉えるべきだ」と話した。
イタリアの公的債務は対GDP比132%前後と、ユーロ圏ではギリシャに次ぐ高さとなっている。
経済財務省の関係筋によると、トリア氏は今月末にイタリア中銀当局者と中国を訪問し、現地の金融関係者と面会する。
イタリア紙コリエレ・デラ・セラは、トリア氏が8月27日から9月2日まで中国を訪問し、人民銀行を含む中国の投資家にイタリア国債の購入を促すと報じた。