ニュース速報

ビジネス

中国社会科学院、22年の成長率目標「5%超」を政府に提言

2021年12月06日(月)19時40分

 12月6日、中国政府のシンクタンク、中国社会科学院は、2022年の経済成長率について、5.3%程度を見込んでいると発表した。上海の港で2020年10月撮影(2021年 ロイター/Aly Song)

[北京 6日 ロイター] - 中国政府のシンクタンク、中国社会科学院は6日、2022年の経済成長率目標を「5%超」とすることを政府に提言した。

中国社会科学院の担当者は記者団に対し「5%超の目標は一定の裁量余地があり、比較的穏健な目標だ。また、全当事者が改革とイノベーションの推進に集中でき、質の高い発展を進められる」と述べた。

同科学院は年次報告書で、22年の経済成長率について5.3%程度を見込んでいるとした。20─22年の平均年間成長率は5.2%とみている。

また、来年の都市部失業率目標を5.5%前後、消費者物価上昇率目標を3%前後に設定することも提言している。

政策面では、景気の下押し圧力に対応するため、来年の金融政策は小幅に緩和するよう提言。中国人民銀行(中央銀行)に対し、高コストにあえぐ小規模企業を支援するため金利を低めに誘導すべきだとした。

ロイターは先週、政府顧問が22年の経済成長率目標を今年の目標(6%以上)を下回る水準に設定するよう提言すると伝えた。

中国社会科学院の年次報告は、今年の成長率を約8%と予想。不動産業の低迷は続き、来年の地方政府の歳出を圧迫するとの見方を示した。

中央政府に対しては、不動産セクターを軟着陸させる措置を積極的に講じ、大都市の土地入札が不成立にならないようにするとともに中小都市での不動産価格急落リスクを払拭するよう求めた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ロイターネクスト:為替介入はまれな状況でのみ容認=

ビジネス

ECB、適時かつ小幅な利下げ必要=イタリア中銀総裁

ビジネス

トヨタ、米インディアナ工場に14億ドル投資 EV生

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中