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独ZEW景気期待指数、4月は70.7 封鎖懸念で予想外の低下
独欧州経済センター(ZEW)が発表した4月の景気期待指数は70.7と前月の76.6から予想外に低下した。フランクフルトで8日撮影。(2021年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[ベルリン 13日 ロイター] - 独欧州経済センター(ZEW)が発表した4月の景気期待指数は70.7と前月の76.6から予想外に低下した。ドイツがより厳しいロックダウン(都市封鎖)に入るとの懸念で消費が落ち込んだ。
低下は2020年11月以来。ロイターがまとめたエコノミスト予想は79.0だった。
ZEWのワムバッハ所長は声明で「金融市場関係者の楽観的な見方は先月からやや弱まった」としながらも「期待指数はなお非常に高水準で、現在の状況は3月と比べてかなり明るいと判断している」と指摘。
「ロックダウンが強化されるとの不安により消費の見通しが悪化したが、輸出の見通しは前月から改善した」との見方を示した。
ドイツでは昨年12月に新型コロナウイルス感染第3波への対策で制限措置が強化され、今年第1・四半期はマイナス成長になったとみられている。制限が4月半ば以降も継続されるとの見方から第2・四半期の成長回復期待はしぼみつつある。
VPバンク・グループのチーフエコノミスト、トーマス・ギッツェル氏は「ZEWの指標は景気回復が再び後ずれすることを予感させる」と指摘。「第2・四半期の国内総生産(GDP)が伸びるハードルは高すぎる。指数はハードルの引き下げが必要なことを示した」と述べた。
現況指数はマイナス48.8と3月のマイナス61.0から改善した。中国と米国からの需要増加で独経済が比較的良い状態にあることを裏付ける結果となった。市場予想はマイナス53.0だった。
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