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タイ中銀、今年のGDP予想引き下げの可能性 コロナ第2波で
タイ中央銀行は15日、最近の新型コロナウイルス感染第2波発生に伴い今年の国内総生産(GDP)伸び率予想を引き下げる可能性があると明らかにした。ただ第2波による経済への影響は第1波よりは小さくなっている。写真は感染者数を示す表示板の下をマスク姿で歩くバンコク市民たち。1月7日に撮影。(2021年 ロイター/Athit Perawongmetha)
[バンコク 15日 ロイター] - タイ中央銀行は15日、最近の新型コロナウイルス感染第2波発生に伴い今年の国内総生産(GDP)伸び率予想を引き下げる可能性があると明らかにした。ただ第2波による経済への影響は第1波よりは小さくなっている。
中銀のシニアディレクター、Chayawadee Chai-Anant氏は、第2波による感染者数が過去1カ月でほぼ3倍に増加していることから、GDP伸び率は感染の申告度と対策の効果に応じて1.0─4.0%押し下げられる可能性があるとの見方を示した。
中銀は昨年12月23日に2021年GDP伸び率予想を3.6%から3.2%に下方修正。Chayawadee氏は、感染の影響をある程度考慮した判断と説明した。
しかし、同氏はブリーフィングで、「感染拡大がここまで速いとは予想していなかったため、この予測を(さらに)引き下げる必要があるかもしれない」と述べた。
大半の経済活動を認める現在の対策が2カ月継続されて6月までに緩和されるとすると、GDP伸び率は1.0─1.5%の影響を受ける可能性があるとの見方を示した。
さらに、感染流行が悪化し厳しい規制が実施されれば、影響は3.0─4.0%になると付け加えた。
これまでに同国で確認された感染者は1万1450人、死者は69人。1日当たりの平均感染者数は232人前後で推移しており、昨年は数カ月にわたり市中感染が確認されていない。