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債券市場の機能度DI、11月は-25 価格や取引ロットで改善=日銀
12月1日、日銀が発表した「債券市場サーベイ」の11月調査によると、債券市場の機能度に対する市場参加者の見方を示す機能度判断DIはマイナス25となった。写真は2016年9月、都内の日銀本店(2020年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 1日 ロイター] - 日銀が1日発表した「債券市場サーベイ」の11月調査によると、債券市場の機能度に対する市場参加者の見方を示す機能度判断DIはマイナス25となった。前回8月調査から2ポイント改善し2015年11月以来の水準まで回復したものの、依然マイナス圏での推移が続いている。一方、国債増発や米大統領選といった不透明要因を無難に通過したことで、取引価格や取引ロットの判断DIが大幅に改善した。
機能度判断DIの「3カ月前と比べた変化」はプラス3で前回のプラス19から低下した。半面で、おおむね意図した価格で取引できているかを示す「価格アベイラビリティ」判断DIは前回のプラス24からプラス43に改善して15年8月調査以来の水準となったほか、参加者がおおむね意図した取引ロットで取引できているかを示す「ロット・アベイラビリティ」判断DIは前回のプラス25からプラス37に上昇して過去最高となった。
調査は11月5日から11日にかけて、日銀の国債売買オペ先や大手機関投資家など70社を対象に行った。機能度判断DIは機能度が「高い」と答えた割合から「低い」と答えた割合を差し引いた数字で、マイナスの数字が大きければ大きいほど市場機能が低下していると判断している市場参加者が多いことを意味する。
長期金利(新発10年国債利回り)の先行き見通しの中央値は、20年度末が0.03%(前回0.04%)21年度末が0.05%(同0.05%)、22年度末が0.10%(同0.06%)。先行き見通しで0.10%が出てくるのは19年5月調査以来だが、日銀担当者は「大きな変化が生じているとはみていない」と話している。
30年債利回りでは、足元の上昇を受けて先行き見通しの中央値が上方シフトした。20年度末が0.65%(前回0.57%)、21年度末が0.68%(同0.60%)、22年度末が0.70%(同0.65%)となった。
(和田崇彦)