ニュース速報

ビジネス

米国株、主要3指数が最高値 米中指標好調で世界経済を楽観視

2020年01月18日(土)07時30分

米国株式市場は、主要3指数がそろって終値ベースで過去最高値を更新した。住宅着工件数などの堅調な米経済指標に加え中国経済指標が底堅かったことで、世界的な経済成長が上向くとの期待が台頭したことが背景。15日のニューヨーク証券取引所(2020年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米国株式市場は、主要3指数がそろって終値ベースで過去最高値を更新した。住宅着工件数などの堅調な米経済指標に加え中国経済指標が底堅かったことで、世界的な経済成長が上向くとの期待が台頭したことが背景。中でもS&P総合500種は、アップルや通信半導体大手クアルコムなどのハイテク株が上昇したことで押し上げられた。

米中が15日に貿易交渉を巡る「第1段階」の合意に署名し、1年半に及ぶ米中貿易戦争がようやく休戦に向かったことで市場心理は好転。この日は、中国国家統計局が発表した2019年の国内総生産(GDP)伸び率は6.1%と、1990年以来29年ぶりの低水準となったものの、GDP統計とともに発表された12月の各種経済指標は鉱工業生産と投資の伸びが加速するなど予想を上回る内容となった。

米経済指標では、昨年12月の住宅着工件数(季節調整済み)が年率換算で前月比16.9%増の160万8000戸と、2006年12月以来13年ぶりの高水準となった。

ウェドブッシュ証券(ロサンゼルス)の株式トレーディング担当マネジング・ディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「内外のマクロ経済指標はともに比較的好調だった」とし、「これにより、企業決算に加え業績見通しに対しても楽観的な見方が台頭した」と述べた。

週足ではS&P総合500種が1.96%、ダウ工業株30種が1.82%、ナスダック総合が2.29%、それぞれ上昇した。主要3指数の週間での上昇は昨年8月以来の大きさとなった。

個別銘柄では、石油サービス大手シュルンベルジュが1.1%安。この日発表の第4・四半期決算は利益が予想を上回ったものの、株価は下落して終了した。

検索大手グーグル親会社のアルファベットは2.0%高。同社は前日の取引終了間際に時価総額が1兆ドルを超えた。時価総額が1兆ドルを超えるのはアップルなどに続き4社目。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.21対1の比率で上回った。ナスダックでは1.24対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は73億株。直近20営業日の平均は70億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 29348.10 +50.46 +0.17 29313.3 29373. 29289. <.DJI>

1 62 91

前営業日終値 29297.64

ナスダック総合 9388.94 +31.81 +0.34 9392.37 9393.4 9346.8 <.IXIC>

8 1

前営業日終値 9357.13

S&P総合500種 3329.62 +12.81 +0.39 3323.66 3329.8 3318.8 <.SPX>

8 6

前営業日終値 3316.81

ダウ輸送株20種 11278.85 -26.12 -0.23 <.DJT>

ダウ公共株15種 908.30 +7.88 +0.87 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1916.62 +12.69 +0.67 <.SOX>

VIX指数 12.10 -0.22 -1.79 <.VIX>

S&P一般消費財 1005.68 +2.83 +0.28 <.SPLRCD>

S&P素材 383.98 +1.86 +0.49 <.SPLRCM>

S&P工業 711.83 -0.01 0.00 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 656.56 +1.67 +0.25 <.SPLRCS>

S&P金融 515.28 +2.21 +0.43 <.SPSY>

S&P不動産 245.70 +0.33 +0.14 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 448.77 -2.97 -0.66 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1217.69 +0.73 +0.06 <.SPXHC>

S&P通信サービス 191.10 +1.70 +0.90 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1705.75 +12.09 +0.71 <.SPLRCT>

S&P公益事業 339.11 +2.56 +0.76 <.SPLRCU>

NYSE出来高 10.22億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 24050 + 20 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物3月限 円建て 24035 + 5 大阪比 <0#NIY:>

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

G7外相、イスラエルとイランの対立拡大回避に努力=

ワールド

G7外相、ロシア凍結資産活用へ検討継続 ウクライナ

ビジネス

日銀4月会合、物価見通し引き上げへ 政策金利は据え

ワールド

アラスカでの石油・ガス開発、バイデン政権が制限 地
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 10

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中