ニュース速報

ビジネス

日経平均は続落、米中対立への懸念から弱気が支配

2019年11月20日(水)15時26分

 11月20日、東京株式市場で日経平均は続落した。米上院が香港人権法案を可決したことに中国が強く反発し、米中対立悪化に対する懸念の高まりから市場は弱気ムードに支配された。写真は5月に都内株価ボード前で撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)

[東京 20日 ロイター] -

東京株式市場で日経平均は続落した。米上院が香港人権法案を可決したことに中国が強く反発し、米中対立悪化に対する懸念の高まりから市場は弱気ムードに支配された。ただ、売りが一巡した後は下げ渋り、後半は小幅なレンジで推移。東証1部の売買代金は2兆1572億2000万円と3営業日ぶりに2兆円台を回復した。

日本時間の朝方、中国が香港に高度の自治を保障する「一国二制度」を守っているか米政府に毎年検証を求める「香港人権・民主主義法案」を米上院は全会一致で可決。下院では既に可決されており、今後上下両院の調整を経た上で、トランプ大統領に送付される。[nL3N27Z5K5]

中国外務省は、米議会の動きを強く非難。米中通商協議の先行きに懸念が広がっているタイミングだけに、リスク回避ムードを誘っている。ファナック<6954.T>、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>など中国関連株が売り優勢となった。

ただ、日経平均は心理的な下値の目安である2万3000円にトライすることなく下げ渋った。外為市場ではドル/円が108円台で落ち着いて推移しているうえ、売り崩すだけの材料が見当たらない。

需給面では「先行き配当金の再投資に伴う資金が流入するとみられ、ここから軟調となっても下げ幅は限定的になるのではないか」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)と指摘され、これも下げ渋りの背景にあるようだ。

TOPIXも続落。東証33業種では、海運業、石油・石炭製品、水産・農林業、銀行業、鉱業などの値下がりが目立つ。個別では、ソニー<6758.T>、トヨタ自動車<7203.T>など主力輸出株が軟調に推移し、Zホールディングス<4689.T>も続落。半面、田辺三菱製薬<4508.T>が大幅上昇となった。

東証1部の騰落数は、値上がりが680銘柄に対し、値下がりが1388銘柄、変わらずが86銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      23148.57 -144.08

寄り付き    23176.49

安値/高値   23086.12─23303.17

TOPIX<.TOPX>

終値       1691.11 -5.62

寄り付き     1689.25

安値/高値    1684.17─1697.27

東証出来高(万株) 135372

東証売買代金(億円) 21575.20

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米GDP、1─3月期は予想下回る1.6%増 約2年

ワールド

米英欧など18カ国、ハマスに人質解放要求

ビジネス

米新規失業保険申請5000件減の20.7万件 予想

ビジネス

ECB、インフレ抑制以外の目標設定を 仏大統領 責
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中