ニュース速報

ビジネス

内外株と外国社債中心に積み増し=18年度下期・大同生命運用計画

2018年10月17日(水)22時08分

 10月17日、T&D保険グループの大同生命保険は、2018年度下期の一般勘定資産の運用計画について、国内債券の残高を横ばいとする一方で、内外の株式や、為替ヘッジ付きの米国社債を中心に積み増す方針を示した。写真は1万円札、2011年8月撮影(2018年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 17日 ロイター] - T&D保険グループの大同生命保険は、2018年度下期の一般勘定資産の運用計画について、国内債券の残高を横ばいとする一方で、内外の株式や、為替ヘッジ付きの米国社債を中心に積み増す方針を示した。

2018年度4―9月の実績では、取引による残高増減ベースで、国内債券が400億円増加、国内株式が250億円増加、外国株式が100億円増加、貸付は150億円増加した。

外債はヘッジ外債とオープン外債を合せて200億円の増加となった。内訳は外国社債が1500億円の買い、外国国債が1300億円の売りとなった。

下期の運用について大同生命保険・執行役員の沖田芳弘氏は「下期はユーロ、円、ドルの順で強いと考えている」と述べ、「米国の利上げについては12月と来年3回がほぼ市場に織り込まれているため、金利上昇余地が限定的である一方で、ユーロ圏の利上げはまだ織り込まれていないため、今後、欧州中央銀行(ECB)のテーパリングや利上げを市場が織り込む局面では、ユーロの上昇余地が見込める」との見解を示した。

このため、ユーロ建て債券への投資については、ユーロ高も享受できるよう、ヘッジを控えめにした戦略にするという。

下期の内外株式の運用については「企業業績が注目される相場環境への回帰を想定しており、米国株を中心に積み増していきたい」と沖田氏は言う。

大同生命は、下期のドル/円の予想レンジを104―115円とみているが、円高を誘発するリスク要因として、米国の利上げがコンセンサスどおりのペースで実施されないこと、0.2%を超える水準まで日銀が10年債利回りの上昇を許容すること、トランプ米大統領が通商面から円高圧力をかけることなどが考えられるという。

大同生命の一般勘定・資産残高は2018年6月30日時点で6兆5949億円。うち外国証券は1兆9826億円。

2018年度下期の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。

日本国債10年物利回り マイナス0.05―プラス0.25%(年度末0.15%)

米国債10年物利回り   2.7―3.3% (年度末3.0%)

日経平均    2万1000―2万6000円(年度末2万4500円)

ドル/円相場       104―115円 (年度末110円)

ユーロ/円相場      122―138円 (年度末134円)

(森佳子、Daniel Leussink)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国人民銀には追加策の余地、弱い信用需要に対処必要

ビジネス

訂正(17日配信記事)-日本株、なお魅力的な投資対

ワールド

G7外相会議、ウクライナ問題協議へ ボレル氏「EU

ワールド

名門ケネディ家の多数がバイデン氏支持表明へ、無所属
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画って必要なの?

  • 3

    【画像】【動画】ヨルダン王室が人類を救う? 慈悲深くも「勇ましい」空軍のサルマ王女

  • 4

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 5

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 6

    パリ五輪は、オリンピックの歴史上最悪の悲劇「1972…

  • 7

    人類史上最速の人口減少国・韓国...状況を好転させる…

  • 8

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 9

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 10

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 7

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    温泉じゃなく銭湯! 外国人も魅了する銭湯という日本…

  • 10

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中