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ECBの政策ツール、インフレ押し上げに十分効果的=専務理事
10月17日、欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事(写真)は、同中銀の政策ツールについて、インフレ目標達成に十分な効果を発揮するとの考えを示した。ロイターのインタビューに答える同専務理事。フランクフルトで3月撮影(2018年 ロイター/RALPH ORLOWSKI)
[フランクフルト/マドリード 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は17日、同中銀の政策ツールについて、インフレ目標達成に十分な効果を発揮するとの考えを示した。
同専務理事はマドリードで「金利に関するわれわれのフォワードガイダンスと再投資政策は、2%に近いが下回る水準へのインフレ率の永続的な回帰を支援する、効果的なツールの組み合わせを提供している」と述べた。
専務理事はまた、欧州の人口老齢化が金融政策を恒久的に制約し、リセッション(景気後退)を長引かせ、回復を弱めるリスクがあると警告した。
欧州の人口動態の変化は既に金利を押し下げ、ECBの伝統的なツールを減らし、インフレ目標を達成できないリスクを高めていると指摘。非伝統的ツールは今のところ効果的だが、老齢化で貯蓄が増える一方、生産性の伸びが低下。現役に比べて年金受給者が増加し、自然利子率(均衡金利)は大幅に低下していると説明した。
その上で、ECBの政策に対する低均衡金利の影響に言及し、「リセッションが長期化し、回復は一段と遅く浅くなり、目標未達のリスクが高まる可能性がある」と述べた。
*内容を追加しました。