ニュース速報

ビジネス

米株はハイテク主導で下落、金利上昇・業績巡る懸念で

2018年10月16日(火)06時47分

 10月15日、米国株式市場は振れの激しい展開となる中、下落して取引を終えた。写真はニューヨーク証券取引所で12日に撮影(2018年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場は振れの激しい展開となる中、下落して取引を終えた。金利上昇や企業業績を巡る懸念がくすぶる中、ハイテク株が売られ下げを主導した。

S&P情報技術指数<.SPLRCT>が1.6%下落し、S&P500の重しとなった。一方、不動産<.SPLRCR>や主要消費財<.SPLRCS>、公益事業<.SPLRCU>などディフェンシブセクターはプラス圏で引けた。

第3・四半期決算の発表が今週から本格化するのを前に、主要株価指数は前週、関税や借り入れコスト上昇による企業業績への影響を巡る懸念から大きく値下がりした。

リフィニティブのI/B/E/Sデータによると、S&P500企業の第3・四半期決算は前年同期比21.6%の増益となる見通しで、過去2四半期と比べて伸びが鈍化する見込みだ。

また、米財務省が15日発表した2018会計年度(9月までの1年間)の財政収支は、赤字額が12年度以来の高水準を記録。減税による税収減などが国債増発を招き、利払い費が増加した。

サントラスト・アドバイザリー・サービシズの首席市場ストラテジスト、キース・ラーナー氏は「市場は様子見モードだ」とし、「状況が落ち着くかどうか、決算や米連邦準備理事会(FRB)、中国の経済統計を見極めようとしている」と話した。

バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)は1.9%安。第3・四半期の融資の伸びが他の大手銀を下回ったほか、企業合併のアドバイザリー業務や債券引き受け業務による手数料収入が減少したことを嫌気した。

アップルも2.1%下落し、主要指数を圧迫。ゴールドマン・サックスが、中国の「消費者需要の急速な減退」でアップル製品に対する需要が今秋にも影響を受ける兆候が出ていると警告した。

軍事用通信機器大手のL3テクノロジーズとハリスはそれぞれ12.8%、11.9%急伸。合併で合意したことが材料視された。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.39対1の比率で上回った。ナスダックでも1.15対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は69億1000万株。直近20営業日の平均は78億2000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 25250.55 -89.44 -0.35 25332.4 25482. 25243. <.DJI>

6 42 88

前営業日終値 25339.99

ナスダック総合 7430.74 -66.15 -0.88 7473.33 7500.9 7400.0 <.IXIC>

3 7

前営業日終値 7496.89

S&P総合500種 2750.79 -16.34 -0.59 2763.83 2775.9 2749.0 <.SPX>

9 3

前営業日終値 2767.13

ダウ輸送株20種 10553.97 +64.68 +0.62 <.DJT>

ダウ公共株15種 726.35 +2.74 +0.38 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1241.82 -11.76 -0.94 <.SOX>

VIX指数 21.15 -0.16 -0.75 <.VIX>

S&P一般消費財 861.52 -4.06 -0.47 <.SPLRCD>

S&P素材 335.84 -1.62 -0.48 <.SPLRCM>

S&P工業 622.84 +1.34 +0.22 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 542.48 +3.25 +0.60 <.SPLRCS>

S&P金融 436.93 -2.23 -0.51 <.SPSY>

S&P不動産 191.62 +0.98 +0.51 <.SPLRCRE

C>

S&Pエネルギー 536.08 -4.43 -0.82 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1045.93 -8.13 -0.77 <.SPXHC>

S&P通信サービス 151.46 -0.65 -0.43 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1222.77 -20.35 -1.64 <.SPLRCT>

S&P公益事業 269.75 +0.95 +0.35 <.SPLRCU>

NYSE出来高 8.52億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 22300 + 110 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物12月限 円建て 22265 + 75 大阪比 <0#NIY:>

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国の対ロ支援、西側諸国との関係閉ざす=NATO事

ビジネス

NY外為市場=ドル、対円以外で下落 第1四半期は低

ビジネス

日本企業の政策保有株「原則ゼロに」、世界の投資家団

ビジネス

米国株式市場=下落、予想下回るGDPが圧迫
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中