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英賃金上昇ペースは「かなりゆっくり」━中銀ブリハ委員=新聞
9月19日、イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のブリハ委員は、同日付の英紙ジャーナルとのインタビューで、英失業率は約40年ぶり低水準に改善しているものの、賃金の上昇ペースは「かなりゆっくり」としているとの見方を示した。写真は土産物屋で売られるチョコレート。4月にロンドンで撮影(2018年 ロイター/Peter Cziborra)
[ロンドン 19日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のブリハ委員は、19日付の英紙ジャーナルとのインタビューで、英失業率は約40年ぶり低水準に改善しているものの、賃金の上昇ペースは「かなりゆっくり」としているとの見方を示した。
多くの経済指標は、雇用主が必要な人材の確保や維持に一段と苦慮していることを示しており、これにより賃金にある程度圧力がかかっていると指摘した。
英中銀は先月利上げを実施し、低水準の失業率を踏まえると、賃金の伸びが見込めるとの見方を示した。
英国立統計局(ONS)が11日発表した統計によると、2018年5─7月の平均週間賃金(除くボーナス)は前年同期比2.9%増加し、市場予想を上回った。伸び率は4─6月(2.7%増)を上回り、1─3月以来の大きさとなった。
ただ、ブリハ氏は、より速いペースでの賃金上昇に向けた動きは鈍いと指摘。賃金上昇の兆しが見られ始めたのは2017年になってからで、まだかなりゆっくりとしたペースで進んでいると説明。
今よりも数時間多い労働時間を望んでいる人が多くいることが賃金の伸びがゆっくりとしていることの一因だとの見方を示した。
同氏は英中銀の金融政策の今後についてはコメントしなかった。
中銀のカーニー総裁は先週、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る先行き不透明感が賃金の伸びの圧迫要因になっていると指摘。ただ、最近の指標は中銀の最新見通しを支持する内容だと説明した。
中銀は8月、週間賃金の平均上昇率について、2019年に3.25%、20年に3.5%に加速するとの見通しを示した。最近の大半のデータでは2.6%となっている。