ニュース速報
ビジネス
NY市場サマリー(20日)
[20日 ロイター] - <為替> ドルが軒並み下落した。トランプ米大統領がドル高や利上げに改めて不満を表明し、前日に1年ぶり高値を付けた勢いがしぼんだ。トランプ大統領が、連邦準備理事会(FRB)が年内あと2回の利上げを実施すると懸念しているとCNBCが伝え、午後の取引でドルが下げ幅を拡大した。
トランプ大統領はCNBCのインタビューで、強いドルは「米国を不利な立場に置く」との認識を表明、中国からの輸入品5000億ドルに関税をかけることができるとの見解を示した。
ドル/円は1日としては2月以来の大幅安となった。主要6通貨バスケットに対するドル指数<.DXY>は0.77%安の94.417。前日には95.62まで上昇していた。
貿易に関するトランプ氏のコメントを受け、オフショア市場の人民元
NY外為市場:[USD/J]
<債券> イールドカーブがスティープ化し、長短金利差は約3週間ぶりの水準に拡大した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースを巡るトランプ大統領の批判が材料視された。
ホワイトハウス高官はCNBCに対し、FRBが年内あと2回の利上げを実施する可能性について、トランプ大統領が懸念を表明していると明らかにした。
これに先立ち、トランプ大統領はツイッターへの投稿で、利上げが米国の競争力を奪い、米経済に打撃を与える可能性があるとして、FRBの金融政策を批判。前日にも利上げについて「満足には感じていない」と語っていた。
トランプ大統領の発言を受け、FRBが利上げペースを減速させる可能性があるとの観測が広がる中、長期債利回りは上昇。半面、短期債利回りはほぼ横ばいで推移した。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 横ばいで取引を終えた。企業の好決算が買い材料となる一方、貿易摩擦拡大への懸念が相場の上値を抑えた。トランプ大統領はCNBCとのインタビューで、中国からの輸入品5000億ドルに関税をかけることができるとの見解を示した。
マイクロソフト
複合企業ハネウェル
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> ドル安・ユーロ高に伴う割安感などを受けて買い戻しが入り、反発した。8月物の清算値は前日比7.10ドル(0.58%)高の1オンス=1231.10ドル。トランプ米大統領が連邦準備理事会(FRB)による追加利上げを改めてけん制した上で、ドル高傾向にも不満を表明した。これを受けて、外国為替市場ではドル高・ユーロ安の流れが反転し、ドル建てで取引される商品に割安感が台頭。金塊の買い戻しが活発になり、相場は午前に一時1232.20ドルまで上昇した。 また、トランプ氏はこの日に放映されたCNBCテレビとのインタビューで、5000億ドル相当の中国からの輸入品に関税を課す用意があると明言。米中間の貿易摩擦激化への警戒感が再燃する中、安全資産としての金買いを後押しした。ただ、買い一巡後は伸び悩む展開となった。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> ドル安・ユーロ高に伴う割安感などを背景に買われ、4日続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値は前日比1.00ドル(1.44%)高の1バレル =70.46ドルとなった。トランプ米大統領はこの日朝、ツイッターで「中国や欧州連合(EU)などが通貨を操作し、金利を低くしている」と批判した上で、米国は利上げやドル高の影響で「大きな競争力を失っている」と言及。この口先介入を受けて、ドルが対主要通貨で急落。ドル建てで取引される原油は割安感から買われた。また、サウジアラビアのアルアマ石油輸出国機構(OPEC)理事が19日公表の声明で、8月の同国原油輸出量は前月比で日量約10万バレル減少するとの見通しを示していたことも相場の支援材料だった。これらに加え、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズがこの日午後に発表した国内の石油掘削リグ稼働数が前週比5基減の858基となり、米国内の供給過剰懸念が和らいだことも投資家に買い安心感を与えた。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]