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欧州市場サマリー(24日)

2018年04月25日(水)03時32分

[24日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。原油高に伴い石油株が買われたほか、武田薬品工業から5度目の買収提案を受けたアイルランドの製薬大手シャイアーが大幅高となった。

原油は需要が底堅い中でも供給が減るとの見方から、1バレル=75ドルの大台を超えた。2014年末以来の高値となる。石油大手のBPは2.3%、英オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルは1.2%それぞれ上昇した。

シャイアーは3.4%上昇。武田<4502.T>はこの日、シャイアーへの買収提示額を前回の620億ドルから引き上げた。英規制当局の規定により、武田はシャイアーに対し25日までに正式な買収意向を表明する必要がある。

この日は米10年債利回りが節目の3%を超えたものの、生活必需品や公益事業株など国債に代わる投資先とみなされるディフェンシブ銘柄は前日の落ち込みから幾分持ち直した。こうした銘柄は前日、国債利回りが上昇する中で売られた。ディフェンシブ銘柄は配当が安定しているが、国債利回りが上昇するにつれ、安定配当の魅力が見劣りするのが背景。日用品大手ユニリーバはこの日、1.4%反発。送電のナショナル・グリッドやスコティッシュ・アンド・サザン・エナジー(SSE)、水道事業のユナイテッド・ユーティリティーズも値を上げた。

ロンドン株式市場:[.LJP]

<欧州株式市場> ほぼ横ばいで取引を終えた。決算がまちまちな内容で相場の方向性を決定付ける材料とならなかった。

オーストリアに拠点を置く半導体メーカーのAMSは9.0%下落した。主要な顧客からの注文が軟調となっているとの発言が嫌気された。AMSは主要な顧客企業の具体的な社名は明らかにしなかったものの、同社は米アップルの主要なサプライヤーとして知られている。イタリアの同業、STマイクロは0.7%、ドイツのダイアログ・セミコンダクターは6.3%の連れ安となった。

フランスの自動車大手PSAグループは1.0%安だった。決算が期待外れの内容だった。

オランダの化学大手アクゾ・ノーベルは2.3%下落した。第1・四半期コア利益が28%減と、予想以上の落ち込みとなった。

一方、原油が1バレル=75ドルを超えたことを受けSTOXX欧州600種石油・ガス株指数<.SXEP>は1.15%上昇し、約3年ぶりの高水準をつけた。部門別で最も好調だった。

ドイツのソフトウエア大手SAPは3.5%上昇した。クラウド事業で市場シェアを拡大しているほか、利益率も順調に回復しているとの発言が好感された。

欧州株式市場:[.FJ]

<ユーロ圏債券> 米10年債利回りが約4年ぶりに3%を突破したことを受け、ドイツ10年債利回りが6週間ぶりの水準に上昇した。

インフレ上昇や国債発行拡大への警戒感から米債券に売り圧力が掛かる中、ユーロ圏債券利回りが上げを拡大した。

米10年債利回りが一時、3.003%と2014年1月以来の水準を付け、ドイツ10年債利回りは0.655%まで上昇する場面があった

ユーロ圏の10年債利回りは全般に1─2ベーシスポイント(bp)上昇、この日大半の時間帯で堅調に推移した。

米2年債利回りは08年9月以降で初めて2.50%に上昇した。米景気改善に伴い、追加利上げ観測が広がった、

ユーロ圏金融・債券市場:[DE/BJ]

ロイター
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