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ドル106円後半、FRB議長の講演待ち
[東京 23日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル高/円安の106円後半。ドルは実需の買いや米長期金利の持ち直しなどに支えられ底堅かった。市場はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がワイオミング州ジャクソンホールの年次経済シンポジウムで行う講演待ちとなっている。
実質的な五・十日に当たるこの日は、仲値公示にかけて輸入勢のドル買いが散見された。また、米長期金利が1.6%半ばまで持ち直し、ドルの下値を支えた。
市場参加者はパウエル議長が23日の講演で、前日公表された7月30─31日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に沿った発言をすると予想するが、利下げ反対派にも一定の配慮をするとみられている。
前日にはカンザスシティー地区連銀のジョージ総裁とフィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁が現時点で追加利下げの必要はないとの考えを示した。
国内市場の人民元
中国人民銀行が発表した対ドル基準値は1ドル=7.0572元と、2008年3月21日以来の元安水準となった。
市場では「9月1日に発動される対中制裁関税第4弾について、全面的に延期されない限り、人民元安には歯止めがかかりそうもない」(外為アナリスト)との声が聞かれた。
韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄したことも話題となった。直接的な影響は相場に表れていないが「リスクオフ心理を高めやすい」(トレーダー)という。
この日の円/韓国ウォン相場は、1円=11ウォン前半でもみあい。円/ウォンは今月13日、3年2カ月ぶり円高/ウォン安水準となる11ウォン半ばへ上昇していた。
米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は22日、長期的な経済成長を支援する手段として、政府が減税措置を検討しており、2020年の米大統領選の前に導入される可能性があると述べた。同氏は、給与税減税を行う可能性は低いとした上で、個人税が引き下げられ、税率区分が縮小する可能性があると述べた。
金融市場では米国の減税を歓迎するムードがある一方で、有識者の間では米財政赤字の拡大に警鐘を鳴らす動きがでている。
NECの初代委員長で元財務長官のロバート・ルービン氏は14日、ワシントンポストへの投稿で、財政赤字を削減するための政治的戦略が必要だと訴えた。
ドル/円
午後3時現在 106.62/64 1.1066/70 118.00/04
午前9時現在 106.46/48 1.1082/86 118.00/04
NY午後5時 106.42/45 1.1078/81 117.94/98
(為替マーケットチーム)