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タイ第4四半期GDP、予想上回る 18年は6年ぶり高成長
[バンコク 18日 ロイター] - タイ国家経済社会開発庁(NESDB)が発表した第4・四半期の国内総生産(GDP)は、季節調整済みで前期比0.8%増となり、ロイターがまとめた市場予想の0.6%を上回る伸びを示した。内需と観光業が堅調で、輸出と政府支出の伸び鈍化を補った。2018年の成長率は6年ぶりの速いペースとなった。
第3・四半期の成長率はゼロ%からマイナス0.3%に改定された。
第4・四半期GDPは前年比3.7%増と、市場予想の3.6%増を若干上回った。前期の改定値は3.2%増。
2018年通年のGDP成長率は4.1%と、2012年以来の高成長を記録。アナリスト予想は4.2%だった。
17年の成長率は3.9%から4.0%に上方改定された。
キャピタル・エコノミクスは「第4・四半期は成長が加速したが、今後数四半期は軟調な外需を背景に伸び悩む可能性が高い」との見方を示した。同社は19年の成長率を3%と予想しているが、「3月24日の総選挙で自由で公正な選挙が行われないと有権者が感じた場合、暴動が起きる恐れがあり、これが見通しに対する最大のリスクになっている」と指摘した。
同庁は19年のGDP成長率見通しを3.5─4.5%で据え置いた。輸出の伸び見通しは4.6%から4.1%に引き下げた。ロイターがまとめたアナリストの年間成長率の予想は4.0%。18年の輸出は7.7%増と、17年の約10%増から伸びが鈍化した。
カシコン銀行の資本市場リサーチ責任者Kobsidthi Silpachai氏は「米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱、タイ総選挙および経済・社会政策の方向性など非常に多くの変動要因が存在することを踏まえると、(成長)見通しを修正するのは時期尚早だ」と指摘した。
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