コラム

家族は最高の「笑いのネタ」、葬列に頭を垂れた釣り人の正体は?

2020年06月11日(木)17時10分

【白髪の理由】

父親が、いたずらっ子の息子に言った。

「子供がいたずらをするたびに、父親の頭には白髪が増えていくものだよ。ごらん、お父さんの髪もだいぶ白くなってしまった」

息子が答えた。

「なるほど。それで分かったよ。おじいちゃんの髪が真っ白なわけが」

◇ ◇ ◇

以前、中東のパレスチナを取材で巡っていた際、とある町でイスラエル側から「外出禁止令」が一方的に出されたことがあった。「街に出たら撃つ」という宣告の下、私はやむなく、あるパレスチナ人の家庭にかくまってもらった。

私はそんななかで、一つの印象的な場面に遭遇した。それは父親が子供たちに明るくジョークを振りまいている光景であった。

その父親も心の中では不安を感じていたに違いない。しかし、彼の繰り出すくだらないジョークによって、それまで暗い表情をしていた子供たちの顔に楽しげな笑みが浮かんだ。家庭に笑いをもたらす父親というのは偉大なものだと思った。

笑うという行為は体内の免疫力を高めるとも言われるが、「笑い」はなにより最高の「心の潤滑油」。苦難が多いときこそ、家族で笑い合う時間を大切にしたい。

<2020年6月9日号掲載>

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プロフィール

早坂 隆

ノンフィクション作家、ジョーク収集家。著書に『世界の日本人ジョーク集』『新・世界の日本人ジョーク集』(共に中公新書ラクレ)、『指揮官の決断――満州とアッツの将軍 樋口季一郎』『永田鉄山 昭和陸軍「運命の男」』『ペリリュー玉砕――南洋のサムライ・中川州男の戦い』(いずれも文春新書)、『すばらしき国、ニッポン』(文響社)など。最新刊は『昭和史の声』(飛鳥新社)。

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